空間的広がりから見た昼夜逆転の秘訣

キラーン ポチャ♪ ドドドドドドドドドド フォーン


大学生のころルームメイトと一緒に住んでいたことがあります 公平に言って彼も私も廃人でした 夜中の予定など何もないのに 毎日二人で夜を明かしては 朝焼けを見ながら絶望していました しかし大学の授業は日中行われます 朝早くからの授業なら逆に行きやすいですが 午後の授業ともなればそこまで起きておくのは至難の業でした

さて私はこのように 自分も含めて昼夜逆転に苦しむ人々を数多く見てきました そしてある発想の転換に至りました

昼夜逆転というのは時間的なズレではなく空間的なズレなのだと このように考えることで私たちは自宅に引きこもっていながら世界を旅することができます

理想的な生活リズムを「12時就寝7時起床」としてみましょう 日本で生活するにあたってこれはおおむね 学生社会人問わず望ましいリズムであるといえますね ここから夜更かしをしてしまうとき 私たちの体にはいったい何が起きているのでしょうか それを読み解くためのヒントがこの標準時が記載された世界地図です

ちなみにこの地図はパブリックドメインのものであり 著作権の問題なく使用することができます 今後の写真についても すべて使用する権利のあるものです プレゼンにインターネットからダウンロードした 適当な画像を使うような真似はしないようにしましょう

(笑)

ではこれからこれを使って世界を旅しましょう


午前3時就寝

3時の就寝は夜更かしの中でも初級編であるといえます がんばれば7時に起きることもできますね 翌日7時に目覚めることができればそこは日本です 優雅な一日を過ごしてください 問題は7時間の睡眠サイクルのまま10時に起きてしまったときです あなたは日本での生活から3時間遅れています 標準時地図ではどこになるでしょうか

インド、カザフスタンなどです 正確に言うとインドとは30分ずれていますが– つまり3時間夜更かししただけで あなたは中国や東南アジア諸国を飛び越えインドにいるのと同じということです 恐ろしいことではないでしょうか しかしこの程度の遅れなら害は少ないはずです 私の基準では 3時はぎりぎり夜とカウントして差し支えありません 翌日12時に寝ることで解消することができます さっさと東向きの飛行機に乗り 帰国してしまいましょう 愚かにも夜中からカレーを煮込むなどして 次の日の3時になっても眠れなければ相当な地獄が待っています


午前5時就寝

5時の就寝はかなりの夜更かしです 季節によってはやや明るくなっている時間帯です こうなってしまうと翌日は棒に振る可能性が高いです しかし翌日に予定がなければ多くの人は就寝を選択するでしょう 飲み会終わりなどならまだ良いですが 何もなかったのにこの時間に就寝することになった人は廃人の素質があります

標準時地図ではUAEなどになります いわゆる中東です 5時になっても寝れない人はアジアの端にいるということです ここからの生活リズムの直し方は 正直非常に難しいです なぜならば人間は寝る時間を遅めるのは容易でも 早めるのは難しいからです ここから5時間も早めなくてはなりません アジアを渡って少しずつ帰国できればいいですが 廃人の素質がある人にとっては スパイとしてブルジュ・ハリファの外壁をよじ登る如く難しいことです まさにミッションインポッシブルですね

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午前7時就寝

立派な廃人です 理想的な生活リズムでいう起床時間に眠りにつくわけですから ここまでくると基本的に 太陽と逆の生活を送ることになります 飲み会終わりだったとしても既に言い訳ができない境地に達しています なぜなら7時に終わる飲み会はそれ自体が廃人の集まりと言えるからです

しかし私の経験上7時就寝は習慣化することが多いです 体があきらめたということでしょう 個人的にはここまでくると徹夜か 本当になにもないときは就寝時間を3時間ずつなど遅らせていくことを考えます

地図を見てみましょう 東欧かアフリカの東のほうですね 中東の国もありますが 基本的にあなたはアジアを脱出してしまいました このように地理的に見てみるといかに7時就寝が異常なことかというのがわかります しかし観光地としてみると 魅力的な国が多いですね フィンランドやギリシャやエジプト なんとなく明るいイメージのある国々です 7時就寝経験者はわかると思いますが わたしたちが7時に寝ようとするとき 太陽は無情にも非常に明るいです 曇りの日でさえそう感じます 太陽に感謝しギリシャの真っ白な家々を思い浮かべましょう


正午就寝

異常者です なぜあなたは正午に就寝することになったのでしょうか 基本的に正午就寝はよっぽどの事情がある時か 睡眠時間をだんだん後ろにずらすタイプの調整をしている場合に発生します 何もないのに正午就寝になった場合 就寝時間を早めていってリズムを戻す方法は不可能でしょう 翌日睡眠時間を遅らせられるだけ遅らせて 夕方か夜に眠れるようにしていくしかありません 世界を西向きに一周するのです

さて正午に就寝するということは 地図でいうと地球の真裏 ブラジルやアルゼンチンです 正午就寝する人の場合 夜が明けてから午前中は精神状態がやや不安定になります 頭の中にサンバのリズムが絶えず流れ続けている状態とほぼ等しいと考えられています 昼夜が逆転している友達から午前中急に変な連絡が来ても どうか温かく見守ってあげてください 数日で太平洋を渡り帰国してきますから


午後~夜就寝
ここまでくればもはや私が色々とお話しするまでもないでしょう ほぼ帰国したようなものです 西向きに地球を一周してきた方々はお疲れさまでした ここからは一周回って早寝と言ってもいい状態ですね 日本での生活に再び適応していきましょう

もう一度言いますが 人間は就寝時間を遅めることは比較的容易でも 早めることは難しい生き物です もし休暇に余裕があるようでしたら だいたいアジア圏を脱出してしまったくらいから 西向きに地球を一周することを考えてみてください 1日3時間ずつくらいならがんばれます もしも恋人や親しい友達の生活リズムが崩壊している場合には その人は留学中だと思って帰国を待ってあげてください 何日かかかってもきっと帰ってくるはずです 私もそろそろアラスカを出発し 日本に帰るころのようですね ありがとうございました

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※当記事は実在の団体等と一切関係ありません。またこのめちゃくちゃ癖のある文体は某プレゼンテーション動画サイトの日本語トランスクリプトを参考にしています。あれはあれで結構好きです。